グローバル教育・留学

2021年度 交換留学
水谷 恩漱さん

留学先:ノースダコタ州立大学(アメリカ)
留学期間:2021年9月~2022年5月

留学準備

子供の頃からホームステイや海外旅行を経験した私は、そこで学んだ「失敗を恐れない姿勢」や「常識を疑う姿勢」を、海外の厳しい環境の中で長期的に実践することによって成長を実感したいと考え、交換留学を志しました。
留学準備としては、1年生の間に2度の海外短期研修参加をはじめ、海外からの交換留学生や世界でビジネスを経験した社会人との英会話サークルへの参加など、実践的な英語力の向上に努めました。1年生の冬からは本格的にTOEFL iBTの学習に取り組み、公式教材やTEDなどの動画、洋書などを活用しました。
苦労した点は、一度伸びたスコアを更に伸ばすことでした。交換留学という同じ目標を目指す友人が身近にはいなかったため、不安と戦う日々が続きましたが、自分の芯を持って進み続けることの大切さを痛感しました。

現地での留学生活

平日は授業と課題に加えて3つの学生団体で活動し、日本時間に合わせて夜遅くにインターンシップや面接に参加しつつ、現地大学教授の指導の下で、日本経済に関する研究にも取り組みました。土日や休暇は、授業や学生団体の活動の準備、友達と外出や旅行をするなど、勉強と遊びのメリハリをつけて過ごしました。
様々なトラブルを経験しましたが、中でも最初の2週間は全く友達ができなかったため、留学生としてどのように存在感を出していくか、という問題に最も悩みました。そこで私は自分の意志をめげずに伝え続け、良い仲間に出会えるまで様々なイベントに参加し、反省と工夫を続けました。例えば学生団体で参加したビジネスに関するコンペティションでは、人前で話す代わりにリサーチに徹してメンバーの不得意を補うなど、自分の強みを探して貢献することで、居場所を確立しました。

得られた学び

この留学を経て、私の視野は圧倒的に広がりました。日本では経験できないことを学び、自分が非常識だと思っていたこと、考えもしなかったことにも触れることができました。留学前の自分の世界の小ささを痛感し、考えることや目標のスケールが、日本から世界へと広がりました。
失敗や困難に対する自分の姿勢にも精神的な余裕が生まれました。行動を起こさなければ何も変わらない環境であるからこそ、失敗を恐れず、むしろ「失敗をしにいく」というスタンスで物事に臨み、失敗や挫折を繰り返すことによって成長することを身をもって実感しました。そしていつしか「失敗は楽しいもの」、「どうせなら恥をかきにいき、ベストを尽くせばいい」、「失敗したから成長できた」と考えられるようになりました。

後輩へのメッセージ

今、私は自分がどれだけ周囲の人たちに支えられてここまで来たかをつくづく実感しています。留学を目指した時からどんな時も話を聞いてくれた両親。留学先でいつも相談に乗ってくれて、生活のサポートをしてくれた友人たち。親身になって、自分の挑戦を受け止めてくれた教授陣。そして、このノースダコタの地で出会い、生涯の友となった交換留学生の仲間たち。私は数多くの人に支えられて留学を実現することができ、留学中の成績やコンペティションでの功績を認められ、「学長賞」という栄えある賞までいただくことができました。
世界を知ったことで、自分の今までの生活が決して当たり前ではないこと、私が困難に立ち向かっていけるように支えてくれた周りの人たちの期待に応えたいと思うようになりました。海外留学では、新しい世界や価値観、人との出会い、失敗、挫折、成功を繰り返す毎日の中で、自分のあらゆる可能性が引き出され、困難を乗り越える力が育まれます。その経験は将来の自分を守る壁となり、自信となります。皆さんにもぜひ、「未知の冒険」を体験してほしいと願っています。